コロナの感染拡大の影響で、外出をなるべく控える生活がまだ当分、続きそうです。
おうちで過ごす時間が長くなり、自炊をする人が増えていますね。
そこで今回は、一人でも簡単に楽しめる栄養満点のレシピをご紹介します。
保存もきくので、時間があるときにまとめて作っておけば、日々の一品に追加できて、野菜不足を解消できます。
お弁当にもおすすめ。
文中、★マークがある食材については、後ろにそのおすすめポイントを記載しています。
- 野菜の塩ナムル
材料
もやし:一袋
ニンジン★:小さめ一本
豆苗★:一袋
ごま油、塩、コショウ
もやしは一袋使います。ニンジンはスライサーで千切りにします。
沸騰したお湯に、もやし、ニンジン、豆苗の順に入れてさっとゆでます(次々に入れて、再沸騰する直前くらいにざるにあげます)
手で水けをしっかりしぼって、ごま油と塩、コショウであえます。(おいしい塩を使うのがポイントです。我が家はゲルランドの塩を使いますが、岩塩など好みのものでお試しください。使う塩で味が変わります)
できあがり。保存瓶に入れて冷蔵庫で保存すれば、5、6日は日持ちします。(その日に食べずに保存したい場合は、素手でしぼらず使い捨てのポリエチレン手袋などをつけて絞ると、衛生的で安心です)。
醤油、酢、みりん、唐辛子など、他の調味料を入れたくなってしまうのですが、あえて入れず、まずは塩コショウとごま油だけで味わってみてください。かえって新鮮な味わいになります。足し算だけでなく引き算の味加減というのも、楽しいものです。
野菜はもちろん、キャベツやインゲンを細く切ったものや、えのきだけなど、あるものなんでも入れてみてください。
もやしは、大豆もやしを使うと、アミノ酸などの栄養価がアップします。
ツナを少し混ぜて、子供のお弁当に入れたりもします。
- 鶏むね肉のジューシーソテー
材料
鶏むね肉★:量はお好みですが、一度に2分の1枚くらいは食べていただきたいです
片栗粉、塩、コショウ
オリーブ油★
低脂肪で、良質なタンパク質の宝庫!ということで、最近、注目の鶏むね肉です。
ただし、パサパサしやすく、そのまま焼いたりすると硬くなって、いま一つです。
簡単に美味しく調理してみましょう。
これで1枚の約4分の3。150gです。37gのタンパク質を含みます。
ななめにスライスして、肉たたきでたたきます。
しっかりたたいて線維を切ると、やわらかくなります(肉たたきがない場合は、包丁の背でたたきます)。
塩コショウで味付けして、片栗粉を両面に薄くまぶします。
こうすることで、焼いたときに水分が逃げず、しっとりジューシーに仕上がります。
フライパンにオリーブ油※をしいて両面焼いて完成。
焼き方でも味が変わります。
中火でほどよく火を通せばふっくら仕上がり、お弁当にもおすすめです。
強めの火でカリッと焼けば、おつまみ風にもなります。
お好みでハーブや生姜醤油、ゆず胡椒、ガーリック、カレー粉など味付けは無限に広がります。
焼いたものを冷凍することもできるので、夕飯やお弁当にあと一品、というときに便利です。
- キャラメル味のさつまいもスープ
繊維質が多いので、甘いわりには血糖値を上げず、世界が注目するヘルシーフードです。
なかなか食べる機会はないですが、スープにして、手軽に取り入れてみましょう。
材料 (2人分)
サツマイモ:小1本
塩:小さじ4分の1程度
牛乳:適宜(100~200㏄)
サツマイモを洗って皮をむき、水に放ってあく抜きをします。
コロコロに切って、ひたひたの水を加えて火にかけます。
やわらかくなったらミキサーでつぶします(ブラウンのバーミックスが便利です)。
ここで塩を入れます!(岩塩などの美味しい塩推奨)
これでキャラメル味になります。(塩の量は、好みで調節してください)
牛乳で溶きのばします(とろみ加減も好みで調節してください)。
サツマイモはものによって味が違うので、甘味が足りなければ、ここでハチミツを少し入れます。(砂糖よりやさしい味がして、自然の甘みと溶け合います)
沸騰する直前で火を止めて終了です。
ビンなどに入れて冷蔵庫で保存すれば、5日ほど日持ちします。
完成!
豪華なおひとりさまディナーになりました。
タンパク質も食物繊維もビタミン類もたっぷりとれます。
カボチャサラダは、レンジで加熱したカボチャの皮をむいてつぶしただけのものです。
ごはんはもち麦★を2割程度混ぜています。
- 5分でできるきのこスープ
最後に、もっと簡単にできるスープをお伝えします。
きのこから出汁が出るので、簡単なわりに味わいがあります。
材料(2人分)
しめじ、えのきなどありあわせのきのこ:両手のひら分くらい
卵:1個
中華スープの素:小さじ2分の1
岩塩、コショウ、しょう油
きのこと水を鍋に入れて火にかける(加熱するときのこは小さくなり、かなり水が出るので、水はやや少なめに)
中華スープの素と調味料で味付けをする。ここで、好みで水溶き片栗粉でとろみをつけてもOK。
火を弱め、卵を溶き入れて火を止める。
ここではタケノコも入れています。冷蔵庫に残っているもの、色々、入れてみてください。
- 食べ物のパワーを知ればもっと楽しく!
ここで取り上げた食材について、おすすめポイントを解説します。
★ニンジン:βカロテン(ビタミンA)が老化を防ぎ、がん予防にも役立つと言われます。カレーや肉じゃがなどの煮物にしか使っていない方も多いようですが、スライサーで千切りにしてサラダや炒め物などにどんどん使ってみてはいかがでしょう。
★豆苗:お手軽な野菜ですが、ビタミンCもβカロテンも豊富で、意外に優秀。下処理がいらず、味にくせがないので、炒め物、スープの浮き身などにもどんどん使ってはいかがでしょう。
野菜の栄養比較(100gあたり)
ビタミンCばかり気にする人が多いですが、ビタミンAのほうが抗酸化力は強い、つまり体のサビを防いでくれます。
★鶏むね肉:低脂肪・高タンパクで、最近、スポーツをする人に人気ですが、肌のためにももちろん良質なタンパク質は必要です。成人女性では、1日に、体重1キロあたり0.8gのタンパク質が必要、運動をしている人はそれ以上です。
体重50㎏の人で40gのタンパク質が最低限必要になりますが、これは鶏むね肉160g(0.8枚)にあたります。
肉・魚の栄養比較(100あたり)
肉や魚をあまり食べずに豆腐などでタンパク質を摂るという人もいますが、豆腐のタンパク質は100gあたり6.6gほどです。
タンパク質は、大切な肌や体を作るもと。高タンパクの肉や魚を毎日摂りましょう。
★オリーブ油:加熱調理に使う油の中では、オリーブ油が一番よいでしょう。ビタミンEが豊富なため酸化されにくく、細胞のサビも防いでくれます。オメガ6などの炎症を引き起こす脂肪酸をあまり含まないことも大事なポイント。サラダ油に多いオメガ6は、とりすぎるとアトピーなどの皮膚の炎症のほか、血管にも炎症を起こしてしまいます。オリーブ油はやはり、エキストラバージンを選びましょう。不純物が少なくヘルシーです。
★サツマイモ:豊富に含まれるビタミンCは、加熱しても壊れにくいのが特徴。甘いので太るイメージがあるかもしれませんが、食物繊維が多いため、実は、GI値※は白米より低くなります。
※GI値:グリセミック・インデックスの略で、それを食べたときの血糖値の上昇しやすさを示したもの。数字が高いものほど、食べたときに脂肪に変わりやすい。糖分が多いものは数値が高く、繊維を含むものは数値が低い。
★もち麦:大麦の一種。βグルカンという食物繊維が脂肪の吸収を抑え、腸内環境を整えます。コレステロールを下げて心臓疾患を防ぐという効能を、2006年に米国FDAが承認したことから話題になり、スーパーフード※とも呼ばれています。食物繊維は玄米の4倍以上含まれています。
白米と混ぜて、普通の水加減で炊くことができます。炊いたものを小分けにして冷凍することもできるので、一人暮らしの人も、取り入れてみてはいかがでしょう。
※スーパーフードとは
アンチエイジングや健康増進に特に有効性の高い食材をスーパーフードと呼ぶことがアメリカで提唱され、ここ10年ちょっとの間に世界中に広まっていきました。もともとアメリカで提唱されたスーパーフードは、以下のようなものです。
スピルリナ、マカ、クコの実、カカオ、チアシード、ココナツ、アサイー、カムカム、ブロッコリースーパースプラウト、ヘンプシード(麻の実)
最近では、世界中で、様々な食材がスーパーフードと呼ばれています。しかし、何をスーパーフードというかについて、明確な決まりはなく、商業目的でいろいろな食材をスーパーフードと呼ぶことに警鐘を鳴らす向きもあります。
サツマイモも、一種の日本のスーパーフードと呼ばれることもあります。
お料理は苦手、としりごみしないで、気軽にチャレンジしてみてはいかがでしょう。
好きなエプロンや調理グッズをそろえることも、モチベーションアップにおすすめです。
加工品にたよったり、炭水化物に偏ったりして、タンパク質やビタミン、食物繊維が不足している人は多いはず。その状態に慣れてしまい、不調を不調と感じなくなっている人もいるようです。
いいものを食べると、肌や体が元気になることをきっと実感できるはず。そうして初めて、今まで自分が不調だったことがわかる、ということもあるのです。